曜変天目とは曜変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん)の略称です( ̄∀ ̄)
天目茶碗の中でも最上級とされるもので、焼き上げる過程で黒釉が変化して
斑紋が生じているのが特色です。
南宋時代に作られたと推定されますが、真作と認められかつ完品の個体は
日本に所在する三碗のみであり、全て国宝に指定されております。
先日、その国宝である美しい曜変天目を静嘉堂文庫美術館で鑑賞して参りました!
今回の展覧会は静嘉堂が誇る天目茶碗の数々や、釉薬の「黒」をテーマに集めた
工芸品や焼き物が数多く展示されておりました(*´∀`*)
まず第1展示室で公開されていたのは展覧会のテーマである『 天目茶碗 』です!
「禾目のぎめ天目」や「灰被はいかぶり天目」など数々の美しい茶碗がそろい踏み!
その中でも室町時代の序列ナンバー2とも言える「油滴天目」がコチラ(↓↓↓)
「 油滴、第2の重賓。これも地薬いかにも黒くして、薄紫色のしらけたる星、
内外にひたとあり。曜変よりは世に数あまたあるべし、五千疋。 」
君台観左右帳記・東北大学附属図書館本にはこのように記されています。
“数あまたあるべし”なのに約五千個しかこの世に存在しない茶碗・・・
この時点で貴重な天目茶碗である事がよくわかりますね(*ΦωΦ)
この展覧会は曜変天目が1番の目的でしたが・・・
国宝故に撮影禁止エリアの特別展示室に鎮座しておりました(笑)
なので曜変天目のお写真はございませんorz
流石に寂しいのでせめて記念撮影パネルをココにUPしておきます(↓↓↓)
第2展示室には『 黒い工芸 』をテーマにしたものが展示されておりました。
三脚の高卓には薄貝螺鈿が施されており、貝片には毛彫りで樹幹の木目や
節などが表され細部まで作りこんである見事な工芸品でした!
硯箱はとても幻想的で大粒の金粉で描かれた波しぶきがとても美しかったです♪
重箱は上から黒塗・四分一塗・潤塗・朱銅塗・青銅塗と5段階に塗分けられ
漆工家・絵師の柴田是真渾身の作品とも言える素晴らしさでした!
他にも三足鉢や根付なども展示されており、じっくりと鑑賞いたしました(。-∀-)
ちなみに今回、ワタクシ的もう1つお目当てがございました。
それは「 刀 」です!( *´艸`)
刀 大磨上げ無名(号「後家兼光」)
附 芦雁蒔絵鞘打刀拵
伝 長船兼光
智将・直江兼続の愛刀『 後家兼光 』です(≧∇≦)9゛
後家兼光は南北朝時代に備前で活躍した長船派の刀工・兼光により作られた打刀!
長船派の祖として知られる光忠から数えて4代目にあたる惣領とされております。
後家兼光は大切先で身幅が広く、先反りのついた豪快な姿でした!
刃文は焼幅の広い湾れ(のたれ)に小互の目(こぐのめ)を交えて焼かれており
典型的な長船兼光の作風!といった感じだったので鑑賞出来て嬉しかったです♪
曜変天目をはじめ数々の格式高い天目茶碗や美しい名刀を鑑賞出来て大満足!
清々しい足取りで静嘉堂文庫美術館を後にしました:;*(人´∀`)♪
皆様も是非、美しい国宝・曜変天目を鑑賞なさることをおススメいたします!
(20250519YK)